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床下浸水処理
床下浸水処理とは
床下浸水時の保険・補償について
「床下浸水」は洪水や大雨などで、建物の土台などが水に浸ることを言いますが、水害では火災保険で補償される範囲とされない範囲があります。
従って、洪水や高潮・崖崩れなどの災害原因によって引き起こされた場合が対象で、床下浸水だけでは火災保険の対象とはなりません。
また、保険会社や契約内容によって補償額が割ることがありますので、注意が必要です。
火災保険以外にも損害保険が種々ありますので、よくお考えになり加入することをお考え下さい。
一般住宅の基礎工事と床下浸水
一般的な木造住宅は、布基礎もしくはベタ基礎で造られていますが、中には昔ながらの玉石で造った独立基礎やその他の独立基礎を採用している家も多くあります。
また、これらの基礎を併用している家もたくさん見かけます。
布ぎ祖やベタ基礎の場合は、アンカーボルトで固定した土台の木をコンクリート面に直接取り付けているため、余程水嵩が増さない限り家屋が部分的に浮き上がったりしませんが、独立基礎のみで施工されている箇所は同じような状況になると持ち上げられることも考えられます。
また独立基礎の場合は、直接束柱が立っている部分については、浮遊と沈下は起こりやすくなるはずです。
築年数の長い家屋の場合は、布基礎やベタ基礎で造られている立ち上がり部にクラック(ひび割れ)現象がみられる場合は、基礎部の鉄筋が入っていない可能性がありますのでチェックをする必要があります。
これらを踏まえて考えても、一度や二度の床下浸水では家屋に異常をきたすまでには至らないはずです。
将来的な床下浸水への対策
これらの異常がなくても、床下浸水の起こっていない時点で未然に処理できる箇所があれば改良していく方が将来のために無難だと思います。
例えば、庭の地面が建物基礎より高い場合は、暗渠排水を設け、水位を下げる工夫をするとか、建物の周囲すべてに雨水排水管と雨水桝を設置し、余分な雨水等を事前に除去すること等の対策が有効です。
そして、隣接している道路等が宅地より高い場合は、官民境界部の宅地側を5cmメートル程度嵩上げし少しでも水が入ってこないように改修してください。
予防的に行えることはこの程度で、後は地元自治体が発表しているハザードマップ等で自宅はどのような場所にあるのかを確認することです。
実際の床下浸水時の処理と対応
では実際に浸水した場合はどうなるのでしょう。
ベタ基礎で施工されている床下では、何ヵ所か水抜きのためのピットが設けられていますので、その場所に水中ポンプを設置し排水していきます。
その時に流れ込んでいるヘドロ等もピットに掃き寄せてポンプで一緒に排出します。
続いて、布基礎で施工されている場合は、過去に施工されたものを見てみると床下の部分が土のままで所々独立基礎で施工されています。
その為、1箇所で水抜きをすることが困難で、何ヵ所にも分けて排水しなければなりませんが、その場所を探すだけでも各部屋の畳を上げて点検口を設けながら行わなくてはなりませんので、大変な作業になります。
そして、水を抜き終わった後で床下の独立基礎部を見て頂ければわかると思いますが、場所によって高さが異なっていることが多く、近年に施工されていれば鋼製束使用となっていて、古いものでは束木を立てて梁を支えている物が殆どです。
このように床下の高さが一定でないことを踏まえて考えると、水を抜き泥を掃きだした後に水平器等を用いてすべての箇所が同一高さとなるよう木杭やコンクリートブロックを用いて高さを決めていきます。
そのあと砂利で高さを一定にしたり、コンクリートを打設して高さをそろえておけば次回からの浸水時に役立つと思います。
いずれの方法で水抜きをされるかはわかりませんが、水を抜いた後は必ず床下を乾燥させてください。
時間もかかりますが、後に臭気が発生したり雑菌が繁殖することもあります。
これが終われば床下全体に消石灰(1㎡あたり1kgが目安)を満遍なく撒き床下の消毒を完成させますが、ついでにシロアリ等による被害状況の確認をしてください。
ベタ基礎の場合は、あまりたくさんの消石灰を撒くと固まってしまって後で取り除かなければならないことになりますので、少量の散布もしくは水性の消毒剤を使用してください。
床下浸水時の作業に関する注意点
作業を行う場合は、必ずゴムの手袋をつけて行ってください。
そして、ご高齢になられている方や身体が不自由な方は、とりあえず早めに地元自治体等に応援を要請していただき、作業を行ってもらうことをお勧めします。
また、台風やその他水害時には今床下浸水でもその後増水することがありますので、ご自身で判断せずに、身の安全を確保してください。
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