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耐震補強工事について
地球は、核を中心としてマントルが覆っていますが、上部マントルの一部と地殻から成る岩石圏が10枚以上に分かれているプレートにより、地殻の変動が生じます。
これが地表面を動かす力となって地震を引き起こすのです。このような地表面で暮らしている人類は、寒暖や風雨からの影響を少なくするため建物を造り生活をしていますが、地震により建物が倒壊し、生命を危うくすることがあります。近年では、このような危険を回避するために耐震補強や制震補強それに免震補強などの方法が考えられているのです。
耐震補強工事については、様々な方向から与えられる振動に対し耐えられるようにしなければなりませんから、補強する箇所も上下左右に必要となります。木造住宅の場合は、過去の震災で少しでも建物に歪みがあれば、地盤の沈下や基礎のひび割れ(クラック)を調べ、床面を水平にすることを優先にした工事をすることが先決です。次に、柱や梁そして土台部分の接合部を点検し、金具で接続部の離脱防止をしたり、筋交いを入れて補強します。
筋交いだけの間仕切り壁は、柱に縦桟を設置し間仕切り全体を壁構造にされた方が有利です。こうすれば柱の補強にもなりますし梁の補強にも貢献できます。また、壁面を利用した奥行の浅い収納家具を取り付けて壁全体を補強する方法もあるのです。耐震補強工事について一番大切なことは、部屋を取囲む壁面が多く、開口部が少ないほど強度が増しますし、柱のコーナーを挟んで双方の耐震壁面の面積バランスがとれている方が耐震能力は高いと思います。
悪い例としては、1階部分の1部を増築し、従来壁面であった箇所を開口した場合、機能性を重視し過ぎて家屋そのもののバランスを壊してしまうことです。そして何より新たな屋根ができることになりますが、本体家屋との接合が上手くできないなどの欠点があり、地震の際にはこの開口部から離脱してしまいます。
耐震補強工事を考えるには、地盤の状況、基礎の状況、建物の歪みと傾き方向、屋根材の重量、各部屋の仕切り壁の状況などを見て、問題となる箇所だけを修復するのではなく、原因となった場所が何処にあるのかを見つけ出さなくてはなりません。耐震診断を希望される場合は、国土交通省の指定する機関に依頼し、その結果を見て耐震補強工事をされた方がいいと思います。
そして、工事費用を助成してくれる制度が地方公共団体(市区町村や都道府県)にありますから、これらを活用して耐震補強工事をして下さい。