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積算について
積算は、数字を加えていくことですが、土木建設業界での積算については、個々の工種についての材料費と労務費それに機械経費などを歩掛りとして費用を積み上げ、これを集計することにより直接工事費を割り出し、その額面に応じて、一般管理費や共通仮設費を計算し、総工事費を把握する算出手法です。発注者側が受注希望者に対して見積り依頼をする際にも発注者側も積算を行い、想定見積り価格を持っています。受注希望者も設計図書や仕様書を発注者から預かり、これに基づいて積算を行って見積書を提出するのです。
積算について考えなくてはならない重要なことは歩掛りで、見積り依頼のあった現場を下見に行き、宅地造成工事なら、材料や土砂などの搬入搬出経路や使用する重機の種類と機種を想定し、一般道路での工事なら作業スペースの確保や交通状況を確認したりして現場状況を把握することから始まります。積算は、見積りを依頼された業者によって考え方の異なることがあります。それは作業を行う場所で使用する掘削機械や運搬車両などの選定方法が異なると、作業効率の点で差異が生じ、これに伴って掘削機械の使用日数や労務費に影響してくるのです。また、土砂や建設廃材を処分地に運搬する時も10トン車と4トン車では能力が違いますから、これに要する所要時間数も変わってきます。そして更に、工事に使用する材料の仕入価格の問題もあるのです。これらの諸工種を歩掛りによって個々に算出し集計すれば工事原価ができ上がります。土木工事の場合は、型枠工や鉄筋工そして足場工などの工種によって下請け関係の業者が存在し、工事を請負った段階で下請け工事を依頼する約束をした後、各積算業務を分担して行い全体の積算に反映させる方式を採用している業者が殆どです。
土木建設関連の工事は、工事条件が場所や工事種目によっても同じではありませんし、工事の時期や原材料の価格それに労務費の変動などによっても異なりますから、工種ごと或いは作業ごとの単位当たり単価を「一般財団法人建設物価調査会」が作成した月別刊行本で地域別の単価を参考に積算を行う方法がとられていたり、近年ではコンピューターによる積算ソフトによっても行えるようになっています。積算業務の数量や工法に大きなミスが生ずれば、その他の一般管理費や共通仮設費にも差異が生じ、結果として利益を損ねる事態にもなりかねませんので、慎重に行わなければなりません。