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工事請負契約書について
工事請負契約書については、注文者と工事請負者との間で交わされる書類で、後日の紛争を防ぎ予防するためのものです。そのため工事請負契約書以外に工事請負契約約款を添付し、双方の立場を明確すると共に、あらゆる事態を想定して事前に取決めをしておき対処方法を明確にすることとなっています。また、工事請負契約書については決められた規定や書式がありませんから独自の書式を用いても問題はありません。
工事契約書に記載する内容は、注文者名と請負者名を記載した後、工事名や工事場所それに工事種別や工期を記載します。続いて、凡その引渡し時期も記載するのです。そして、双方で取り決めた税込請負代金を記載して内訳として工事価格と消費税も記載します。ここまでの内容と以下に記載する双方の署名捺印及び住所を書くのですが、問題は支払方法にあります。民間で行う工事は、公共工事に比べ工事代金に対する保証に乏しく、着手時、中間時、完成時と3回に分割して支払われたり、完成後一括払いなどと記載してもこれを裏付ける証拠が必要になるのです。これは、逆の場合も考えられます。もし請負者が前渡金を受けておきながら工事をしないことも考えられるからです。そのため注文者と請負者の双方に保証人を付けることがありますが、金銭的な紛争とならないよう工事代金を銀行等に供託しておく場合もあります。そして、注文者は工事に関する知識が少ない場合、工事監理者を設計会社に委託したりもするのです。工事請負契約約款は、工事請負契約書を補完するもので、わが国の民法や商法を遵守した考え方で工事請負に関する約束事を記載したものとなっています。工事請負契約書は、一般的な契約書とは異なり、不可抗力(天災、資材盗難、放火など)よる損害を受ける可能性がありますから、工事中の物件や仮置き資材等に対して請負者は、建設工事保険などに加入し証券の写しを注文者に提出することが必要です。そして、瑕疵担保責任に対しての責務も明らかにしておく必要があります。もう一つの特徴は、請負額が設計の変更などによって変動することがあることで、工事完成後に変更に対しての増減額を提示し、了承を得なくてはなりません。
工事請負は、当初計画通りに施工することもありますが、計画が変更になるケースがよくありますので、工事請負契約約款の末尾に予期していないことがあった場合を考慮して、注文者と請負者の双方が協議し合意することを記しておくことが大事です。印紙税を免れるために証紙を貼らなければ公に通用しませんので必ず貼って消印をして下さい。